裁判所から競売開始決定通知書が届いても、競売のための情報が公開されても慌てないで!!諦めないで!!

住宅ローンの滞納で即「競売」にはなりません

債権者が法的手段に則って競売の申し立てを行うのは、住宅ローンを滞納し始めてから、最速でも4ヶ月程度はかかるようです。

さらに、裁判所から競売開始決定通知書こと「担保不動産競売開始決定通知」が届いてもすぐに競売とはなりません。裁判所が競売物件の「現況調査」をする期間があり、入札期間が1週間から1ヶ月以内で設定されます。よって、自宅を処分されたり追い出されたりする最悪の状況になる前に、それを回避できる可能性と時間は十分にあります。

確かに急いで手を打つ必要はありますが、決して慌てる必要はありません。慌てて焦るあまり現金化だけに執着してしまうと、足元を見られることがあります。ボイスには、そういったご相談者様からの声もいくつか寄せられており、周囲に相談することなく自分だけでなんとかしようとして、結果的に悪い方、悪い方に進んでしまったという方も少なからずいらっしゃいます。

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それでは以下に、住宅ローンの滞納から競売に至り、さらに物件が人手に渡るまでの一連の流れをご説明いたします。

住宅ローンの滞納

不測の事態により住宅ローンを滞納した場合、まずは返済を促すハガキや封書が届きますが、この時点では単純に入金が遅延している旨などが記載されているだけで法的措置、ましてや不動産競売などへの言及はありません。

しかし、その後も延滞を続けてしまうとハガキや封書だけでなく融資担当者から直接で催促の電話が掛かってくる場合があり、その際は、返済できない旨を正直に話して誠意を持って対応しましょう。

滞納に至る事情やローン残高によっては、「任意売却」で解決できる可能性があります。任意売却(任売)では競売による強制的な売却より、市場価格により近い価格で売却できる仕組みですが、そのためには債権者である金融機関の同意が必須になります。よって、誠実な対応を心がけることにより、金融機関も任意売却に協力的な姿勢を示してくれることでしょう。

督促状・催告書が届く

金融機関によって差がありますが、滞納し始めて3ヶ月、最長でも6ヶ月ほどで請求は一気に厳しくなります。まず送付されてくるのは「督促状」です。それでも返済がない場合は、最終通告として「催告書」が送られてきます。

催告書には滞納分と遅延損害金の合計金額、及び返済がない場合の対処方法が記載されています。返済がない場合の対処方法とは、分割での返済が認められている状態である「期限の利益」を喪失させた上で、保証会社に「代位弁済」を求めることを指します。

債務者の中には、催告書が内容証明郵便で送られてくることが少なくないため、既に法的手続きを取られていると思い、この時点で諦めてしまい何も手を打たない方もいらっしゃいます。ところが、催告書が届いた段階ではまだ対処可能です。ハードルは高くなりますが、滞納分を一括で支払うことです。もしくは、任意売却に進むこともまだ十分可能です。

滞納分を一括で支払うということは、金融機関が請求している滞納分と遅延損害金などを合わせたものになりますので、住宅ローンを滞納している時点で、おいそれとは用意できない金額であることは確かですが。

期限の利益喪失と代位弁済

住宅ローンとは、毎月決められた金額を分割で支払っていく契約になっています。そして、支払期日が到来していない残債(ローン残高)分については、その時点で返済する必要はありません。しかし、債務者が督促状・催告書を受領しても返済しない場合、債権者である金融機関は「分割で支払っていただけないようなので、一括で残債を支払ってください」となり、期限の利益を喪失させる手続きを始めます。

そのため、債務者は残債を一括で支払う必要に迫られますが、月々のローンを滞納している債務者にとって、残債を一括返済することなど通常無理です。というわけで、最終的に債務者は住宅を手放さざるを得なくなります。

債務者は金融機関と住宅ローンの契約を結ぶ際、保証会社と保証の契約を結びます。これは、融資に対する保証は保証会社に依頼することが必須になっており、この保証契約によって期限の利益喪失となった住宅ローンの返済は、保証会社が債務者に代わって行います。これが「代位弁済」といわれるものです。

代位弁済が行われると、住宅ローンの「債権」は金融機関から保証会社へと移行します。その後は、保証会社、あるいは保証会社から依頼を受けた債権回収会社から債務者に一括請求が行われます。しかし、債権者が代わっただけで債務者側の事情は変わりませんので、残債を一括で返済することはこれまた難しいでしょう。そのため、債権者は「競売」の手続きを始めます。

そして、代位弁済が行われた時点で「全国銀行個人信用情報センター」に延滞情報が登録されてしまいます。全国銀行個人信用情報センターには、個人の収入や勤務先、借入に関する情報が登録されており、延滞の情報が登録された段階で借入の際の与信審査が非常に難しくなります。俗にいう「ブラックリストに登録された」という状態になります。

不動産競売の申し立て

競売とは債務者の財産を強制的に処分し、その代金から債権を回収する手続きで、裁判所へ「不動産の差し押さえ」の申し立てを行うことです。尚、債権者によっては、手続きする旨を予告通知してくれるところもあるようですが、通知なしにそのまま実行するところも多く、不動産競売の申し立てがなされてから数日で決定に至る場合もあります。

債権者が不動産の差し押さえを行うと、債務者には競売開始決定通知書、正式には「担保不動産競売開始決定通知」が送付されてきます。そして、登記簿謄本にもその旨が反映されるため、債務者の不動産が競売物件になった事実が外部に公開されます。

ただし、この状況でもまだ競売を回避できるチャンスはあります。競売の開札日前に「任意売却」を完了することです。

競売開始決定から開札まで

競売の開始決定から開札期日には、以下の段階を経ます。

  1. 現況調査

    不動産の現況を調査する事です。裁判所から指定された「執行官」と「不動産鑑定士」によって不動産の価値を確認します。同時に、関係者への聞き取り調査も行われますので、債務者はこの調査を拒否することはできません。施錠されている物件であっても、執行官は開錠して入ることができる強い権限を持っています。

  2. 期間入札決定通知

    現況調査の結果を元に、裁判所は競売物件の評価や売却までのスケジュールを公開します。これらの情報は官報はもちろん、インターネット上の不動産物件情報サイトでも閲覧が可能になります。

  3. 入札から開札

    買取希望者が入札するには、売却基準価額の20%以上の保証金を提供した上で、売却基準価額の80%以上の額で入札することが求められます。その中から開札期日の時点で一番高い金額を指定した人が物件落札となります。とはいえ、「競売」による落札金額は、一般的に市場価格の5割〜7割程度といわれています。

売却決定とその後

物件の落札者が決定すると、裁判所によって売却を許可するかどうかの審査が行われます。そのため、すぐに物件の所有権が移る事はありませんが、落札者に売却不許可事由がない限り、基本的に裁判所は売却許可決定を出します。

売却許可決定が出されると、所有権が落札者である買受人に移ります。所有権が移っても、元所有者や賃借人が競売物件を引渡さない場合がありますが、物件の代金納付後、裁判所へ引渡命令を申し立てて、それを根拠に強制執行手続きを行うことが可能になります。そこで買受人は、代金納付日に引渡命令を申し立てることが多いようです。

まとめ

改めて申し上げますが、住宅ローンを滞納しても即「競売」にはなりません。金融機関が法的手続きを進めて、裁判所から「担保不動産競売開始決定通知」が届いても、いきなり自宅を追い出されることもありません。慌てず諦めず、この時点であっても競売を回避する方法はあります。

住宅ローンを滞納しないことが大切ですが、自分自身では防ぎようのないコロナ禍などの外的要因で、支払いが滞る可能性もあります。任意売却のページでも触れていますが、2020年初夏あたりから、ボイス宛にも新型コロナの影響で住宅ローンの支払いに苦労されている方からの相談が、数多く寄せられています。

ご相談をお待ちしております。