相続した家、放置はダメ? 

相続した家を売りに出しているのですが、なかなか売れず困っているという声をよく耳にします。
家が田舎や遠方にあったり、築年数の古い戸建ては売却が難しいといえます。
空き家の状態で放置してしまうと、自身が不動産の権利を相続しているのであれば、所有者として近隣住民の苦情に都度対応して必要な手入れ、補修などの管理をしなければなりません。

当たり前のことですが、所有しているだけでも固定資産税が発生します。
放置された空き家のうち、倒壊や衛生面で周辺環境に深刻な影響を与える物件は、自治体から「特定空き家」に指定されると固定資産税が6倍に上がるので注意が必要です。
親が代々受け継いできた土地だからできれば相続したけれど、いざ相続すれば毎年お金が出ていくだけで、どんどん貯蓄が目減りしてしまう。 手放したいけれど買い手も引き取り手も見つかず、これからどうしようと途方に暮れてしまってはいませんか?

住まない家を所有するデメリット

1,固定資産税が毎年かかる

放置された空き家のうち、倒壊や衛生面で周辺環境に深刻な影響を与える物件は、自治体から「特定空き家」に指定されると固定資産税が6倍に上がるので注意が必要です。

2,老朽化が進む

家は住まなくなってしまうと、一気に傷みが激しくなり老朽化が進むといわれています。 実際に家は住むことにより維持も行っており、住まなくなることで傷みやすくなるのです。

3,近隣近所とのトラブルに発展する可能性がある

家を放置していると、庭に草が生え景観が悪化します。近隣の住民にも悪影響が及んでしまうことがあり、近所とのトラブルに発展してしまう可能性があります。

4,解体すると固定資産税が上乗せになる

家が建っている土地は、固定資産税が最大1/6になる優遇措置が取られています。この措置は更地になってしまえば適用外となるので、今の固定資産税が大幅に増えることになってしまいます。 。

相続した家を手放す方法

1,売却する

不動産業者への直接買取や不動産業者の仲介を利用した売却などが考えられます。
不動産会社に仲介してもらい個人へ売却すると、時間はかかりますが比較的高く売れる可能性があります。
一方、不動産会社に直接買い取ってもらう場合は、売却までの期間は比較的短くて済みますが、値段は下がります。
まずはインターネットの不動産一括査定を利用してみるとよいでしょう。
また、田舎や遠方の場合、田舎の物件に特化した不動産会社に依頼すると売却しやすいかも知れません。

2,寄付する

個人へ寄付する

最も考えられるのは、隣接した土地に住んでいる隣人です。隣人であれば土地を活用しやすいのではないでしょうか? ただ、空き家をそのまま渡すのではなく解体費用を負担するなど、相手が受けれやすい状況を作ってあげることも考えましょう。

自治体へ寄付する

自治体からすると固定資産税は重要な収入源ということもあり、管理費として別途費用が発生するので、実際には活用が見込まれるケース以外ではほとんど寄付を受け付けてくれません。

法人へ寄付する

寄付をするのであれば公益法人をおすすめします。
営利法人が家や土地の寄付を受けた場合、不動産を取得した際に発生する不動産取得税や登録免許税のほか、法人税も支払わなければならないので注意が必要です。

貸し出す

企業の資材置き場や事業用の借地として貸し出したり、近隣の知人や親戚に貸し出すことを検討するのも良いかもしれません。

3,相続放棄する

相続の段階で実家を活用する見込みがない場合には相続放棄を検討してみてもよいでしょう。

相続放棄するには全ての財産を放棄する必要がある

例えば相続財産が不動産の他に預貯金や株などがあったとして、相続したくない財産を選んで放棄するといったことはできません。つまり、相続放棄するには、相続財産全てを放棄しなければならないのです。
また、相続放棄は相続があったことを知った日から3カ月以内に判断しなければなりません。

放棄には相続財産管理人の選任が必要

例相続人が全員相続放棄した場合、相続財産を管理して清算を行う相続財産管理人を家庭裁判所で選任してもらわなければなりません。
地域の弁護士が選ばれるケースが多数ですが、債権者、内縁の配偶者などの特別縁故者が申立人が候補者を立てることも可能です。
相続財産管理人は、以下のような役割を果たします。

  • 相続人をさがす
  • 受遺者への支払い
  • 負債の支払い
  • 内縁の配偶者、 無償で献身的に介護をしていた人、特別深い関わりのあった法定相続人ではない親族などの「特別縁故者」への支払い
  • 残った財産を国庫に帰属させる
  • 相続登記が義務化

    令和6年4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。
    1. 相続(遺言も含みます。)によって不動産を取得した相続人は、その所有権の取得を知った日から3年以内に相続登記の申請をしなければなりません。
    2. 遺産分割が成立した場合には、これによって不動産を取得した相続人は、遺産分割が成立した日から3年以内に、相続登記をしなければなりません。
    (1)と(2)のいずれについても、正当な理由(※)なく義務に違反した場合は10万円以下の過料(行政上のペナルティ)の適用対象となります。
    (※)相続人が極めて多数に上り、戸籍謄本等の資料収集や他の相続人の把握に多くの時間を要するケースなど。

    お話を聞かせてください

    当社団法人によく寄せられる相談のひとつに「実家を相続したものの売却できない、維持するにも交通費がかさみ管理するのが困難で、どうしたら良いか」という問題があります。こうした不動産を所有している場合、何らかの方法で活用したり売却したりすることで、税負担や管理の負担を逃れられるだけでなく、収入面でもメリットが大きいでしょう。
    まずは、愚痴でも結構ですので心情を吐露してください。
    ご相談をお待ちしております。